2005年度構造計画学 講義テキストダウンロードサイト

2005年度版のテキストダウンロードです。
但し、講義資料のファイルダウンロードは終了しました。
今年度は、学生からの質問には口頭で回答したため、このサイトには質疑応答の例はあまり多く掲載されていません。

構造計画学(3年次後期:社会開発工学科およびシステムマネジメント工学科の学生を対象)のお知らせサイトです。
講義テキストの配布の他、休講のお知らせなどを、このサイトを使って行いますので、逐次チェックのこと。

ダウンロードしたテキストは講義で使用するので、各人印刷し持参すること。
講義用テキストは1週間でアップを中止するので、注意のこと。

●配付資料一覧


■第1回 導入
わが国は地震国(Earthquake-prone country)です。地震に打ち勝つには、
敵の強さ(Hazard)と己の弱さ(Vulnerability)を知って、備える(Protection)ことです。
敵の強さと己の弱さを地震工学(Earthquake Engineering)から学び、備えを地震防災計画学(Earthquake Protection Planning)に学びます。
よって本講義で対象とする「構造」は、建物構造(Building Structure)に限定しません。人を含めた国を構成する全ての要素(Urban Structure)を対象とします。


■第2回 災害の性格
災害の本質とは何か。講義では災害の特徴を7つの観点から解説する。
その本質を知った上で、災害を減らすにはどうしたらいいのであろうか。本講義の宿題とする。
講義資料はpptのダイジェスト(モノクロ)版を配布する。全カラー版(ちょっと重たい)は下からダウンロードできる。
PDF(1Mb)

質問がいくつか出ていましたが、時間がとれないので、回答は次週に回します。


■第3回 地震の基礎
地震学のイロハ。地震学からの防災を考えてみよう。都市計画へと繋がるアイディアがそこにある。
講義資料のカラー版は下からダウンロード。
PDF(502Kb)


■第4回 震度の話
しばらくぶりの授業再開。入力(ハザード)をどのように記述し扱うのか。今や親しみのある震度であるが、結構奥が深い。
PDF(704Kb)


■第5回 確率論的地震動予測
単体の耐震設計をする際の入力に関する基本的な考え方である。
講義前半部分のハイライトであるので、頑張って受講するように。
PDF(363Kb)

そろそろ学生の質問に答えていきましょう。


Q1:耐震設計(単体防災)の話の中で、構造物の変形を減らす方法の一つに建物を軽量化すればよいというという話があったが、それが長周期化につながるというのは、なぜでしょうか?
A1:長周期化と言いましたか?それは言い間違いです。短周期化です。指摘をありがとう。
おさらいしておきましょう。荷重-変形曲線において、弾性範囲内では【変形=荷重/剛性…①】ですから、構造物が壊れないように変形を小さくする必要があります。そのためには、方法の一つとして構造物への荷重を小さくする工夫をすればよいことが上式①より理解できます。構造物への荷重は加速度に構造物の質量をかけたものですから、加速度を小さくするか質量を小さくするかです。両方を小さくできればよいのですが、一般にはちょっと難しいのです。地震動(すなわち、地面の揺れ)は制御できないとすると、構造物の応答加速度を小さくするには構造物の固有周期を長くしてゆっくり応答するようにしてやる方法が考えられます。これは構造物を長周期化する方法です。では、構造物を長周期化するにはどうしたらいいでしょうか。固有周期T0は【…②】で表されます。Mは構造物の質量、Kは剛性です。すなわち、構造物を長周期化するには質量Mを大きくするか、剛性Kを小さくするかです。これでお分かりでしょう。さきほど構造物への荷重を小さくするには加速度を小さくするか、質量を小さくするかと言いましたが、加速度を小さくするには質量を大きくする必要があるのです。よって、加速度を小さくすることと質量を小さくすることは相成り立たない。加速度を小さくすることは構造物を長周期化すること、質量を小さくすることは構造物を短周期化すること、と言い換えることもできます。



■第6回 確定論的地震動予測
地震動予測の2大方法論の片割れ。地震動予測が地震防災にとって如何に重要であるか、研究の歴史に踏み込むことでより理解できるであろう。
いつものように講義に使用したPPTの他に、本講義の応用論文もアップしておくので、読んでおくこと。
PDF(67Kb):講義用PPT
PDF(896Kb):論文


■第8回 地盤の増幅特性
前回(第7回)は、第6回の積み残し講義でした。今回はハザードに関する最後の大物、地盤増幅の話です。
好評に付き、配布プリントは今回もドリル形式とします。その代わりPPTはWebにアップしませんので、講義はいつも以上に集中して受講のこと。

回収レポートの質問欄が、空欄の学生が多くなってきた。完璧に理解したということだろうか。それとも何を質問して良いか分からないくらいに理
解できていないということだろうか。前者であることを期待するが、質問は成績評価の大きなポイントとなることを、ここで打ち明けておく。


■第9回 被害関数とリスクマップ
講義もこれで最終回となる。被害評価のところまでは何とか行きたいので、2回分をまとめてやってしまう。
PDF(1.4Mb):講義用PPT・・・これはでかいファイルだ。

次週は期末試験を予定。


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