2013年度版 地震工学テキストダウンロードサイト

講義資料をこのサイトから配布します。各自ダウンロードし、講義に持参のこと。
その他、休講案内などもこのサイトを使いますので、逐次チェックのこと。

学生からの質問で、代表的なものをこのページで公開していきます。他の学生がどのような質問をしているか、参考になると思います。
講義の最初でも言いましたが、質問票の提出が地震工学演習参加であり、この質問票が普段の成績評価の材料(地震工学演習を含む)となります。質問の内容を見れば、どの程度講義を理解しているのかがよく分かります。質問はただすれば良いというものではありません。その人の理解の深さが透けて見えてくるものです。質問の力をこの講義・演習を通して身につけて欲しいと思っています。

What’s New:
◆8月9日
再試験結果の発表。
◆8月2日
試験結果発表。
◆7月22日
災害年表をアップしました。
◆6月17日
次回(6/24)~(7/8)講義資料をアップしました。
◆6月13日
次回(6/17第7回)講義資料をアップしました。
第2回の質問に対して、代表的なものを公開しました。
◆5月28日
次回(6/3第5回、第6回)講義資料をアップしました。
◆4月8日
次回(4/15第2回)講義資料をアップしました。


講義Q&A
配付資料は、以下のpdfを右クリックし、ファイル保存でダウンロードできます。


【2013年4月8日】
■第1回 導入
チェック問題を以下に示しておきます。今日の時点では、できなくても恥じることはありません。解答は、講義の中で自然に分かっていくはずです。全ての講義が終わった後で、もう一度ここに立ち戻り、見直してみて下さい。そのときもできなかったら、反省ものです。

1.マグニチュードと震度の違いを説明せよ。
2.地震と断層の違いを説明せよ。
3.ハザードとリスクの違いを説明せよ。
4.地震波を記載する方法に時系列表記とスペクトル表記があるが、その違いを簡単に述べよ。
5.耐震設計法を3つ以上挙げよ。
6.自助、共助、公助の違いを説明せよ。
7.都市計画手法と防災計画手法の共通点を挙げよ。
8.地震防災と聞いて、思い浮かぶ対策を挙げよ。


【2013年4月15日】
■第2回 家庭内でできる地震防災対策 ~マネジメント編~
いつも時間切れとなってしまう防災実践編を先に講義します。知っているようでいて、知らなかった話が満載です。その多くは、当研究室の長年の研究成果です。一般住民向けの講演という感覚で聴講してみて下さい。
Pdf(1.7MB)

Q:賃貸住宅の場合、家具を固定できないので対策の方法が変わってくると思います。高層階と低層階では危険度に差はありますか(あす、あし)?
A:私も名古屋では公宅(5階建て)に住んでいました。比較的使用条件は緩やかだったのですが、退去時に原状復帰するようにと言われました。賃貸マンションではその規制はより厳しいものだと思います。家具固定のために壁に穴を開けることが許されないケースもままあるでしょう。そのために私がしたことは、背の低い家具(アスペクト比の小さな家具)だけにしたということです。タンスは普通の家庭では必須のものだと思いますが、押し入れをタンス代わりにしました。また、講義でお話ししたように、家具の配置も考えました。
 対策は以上のようなことですが、さて質問は高層階と低層階で危険度に差があるかということです。建物の構造形式や高さによりばらつきますが、階が一階上がるごとに床の揺れは震度に換算して(本来、震度とは地面の揺れを示すものであり床応答の大きさを示すものではありませんが、相当値と考えて下さい)は、0.05~0.1大きくなります。たとえば、1階が震度3程度の揺れだったとしても、10階では震度4程度の揺れにまで増幅するということです。従って、室内散乱の危険性や避難行動の支障程度は高層階の方が一般に大きくなります。但し、超高層建物(30階以上)の場合は、建物の振動が1次モードではなく、2次や3次モードである場合が多いので、建物の中間層の揺れが一番大きくなる場合もあります。


Q:健常者と災害弱者の割合は本当に8:2なのだろうか。防災対策が義務化されていないため、実際に防災行動に移そうという人が少ないという話だったが、本当にその通りだと思う。今回の講義を聴いて私は今一災害の恐ろしさは感じないまま、軽い知識を得ただけで自分は大丈夫だろうという錯覚を持ってしまう気がした。この講義を聴いた一般市民の反応や実際の効果はどの程度なのだろうか(きか)?
A:一般住民への防災教育に対する効果に疑問があると言うことでしょうか。防災教育は最近多くのメディアを通して色々と公開されるようになってきました。最も多い内容は「脅し」です。地震は怖いよ、と言うことを切々と訴えるものが多いですね。確かに、それで地震のこわさが実感されれば良いのですが、それで終わってしまう講義が実に多い。私はそこに不満を持っています。「脅す」ことはリスクマネジメントの4段ステップの「認識」を高めることに相当します。私が言いたいのは、そこで終わってはいけないと言うことなのです。その後の「理解」「評価」「実践」が伴って、初めて防災教育は完成です。私の今日の講義で「脅し」に力を入れていなかったのは、皆さんに教えるチャンスは今回一度きりではなく、地震工学の講義全体でわかってもらえるという時間的な余裕があったからです。当講義の全体を通して、教育の効果を判断して下さい。
 さて、災害弱者の質問に答えましょう。災害弱者を具体的に挙げると、体力的に弱い人・近隣に不案内な人・既存不適格住宅に住んでいる人など。授業では簡便のために概算で8:2としました。その割合は災害弱者の定義によって異なります。誰しもが災害弱者になりうると強調している研究者はあまりいないと思います。特に、情報の非対称性によって災害弱者となるという話は、他で聞くことはないと思います。この講義で強調したかったことは、仮に8:2であったとしても、被害者の7割は災害弱者になるという計算上の事実に驚いて下さいということです。現実には、ほぼ100%が災害弱者であると断言しても良いと思っています。弱者が狙い撃ちされるという事実に驚いて下さい。


Q:構法や平面計画の地域差によって耐震性や災害時の被災に違いがあるのは興味深かったです。また家具配置で怪我のしやすさが違うというのも面白かったです。建築基準法などで家具配置などに冠する指定はないのか気になりました(ふみ)。
A:現行の建築基準法では、家具配置に関する指定はありません。しかし、怪我誘発の一番の原因に上げられていますので、基準を設ける必要もあると感じます。政府の広報で家具固定は推奨していますが。2000年から、建築基準法に性能規定が導入されたので、責任の所在を明確にし、確認や検査を行う組織があれば可能かもしれません。


Q:情報を保有して情報面での災害弱者を減らすことができるのは理解できました。身体的な問題から災害弱者になってしまっている人を減らす対策としては何があるのか気になりました(みの)。
A:世間一般に言われている災害弱者のことについての質問ですね。身体的弱者には、いわゆるバリアフリーなどのハード面での対策が有効で、よく実施されています。しかし、困っている人がいれば助けるという雰囲気作り(災害弱者に優しい文化を作ること)が一番有効な対策なのではないでしょうか。


Q:災害弱者を健常者に引き戻すことはできそうだが、災害弱者を生み出さない方法はないのか(なゆ)?
A:災害弱者を生み出さない社会を作ることが防災のみならず、この社会の究極的な目的であるはずです。一番の問題は這い上がることのできない弱者、いわゆる構造的弱者です。このためのセーフティネットは国が用意しなければならないことなのですが、弱者に厳しい世の中になりつつあるのが気になりますね。構造的弱者は当然、災害弱者なのですから、このような社会にならないように、我々国民が現政権・政治に無関心でないことが核心的に重要なことだと思います。


【2013年5月13日】
■第3回 地震工学の世界観
これまで学生は小中高校の授業を通して学問のあり方を学んできたと思います。そこで教わってきたのは、国数英社理の基本5科目。応用ということについては殆ど学んでこなかったと思います。工業高校を卒業してきた学生ならば、応用数学や基礎工学という応用分野の科目にも触れてきたことでしょう。工学は基本5科目を基礎とする学問領域ですが、特に数学と理科との関係性が強い領域です。しかし、小中高校で学んできた数学や理科は、いわゆる理学部での学問大系に沿った教科内容です。科学性の強い内容となっていたはずです。工学とは科学性を重要視することはもちろんですが、それに加えて応用性の重視が加わります。工学への要求は、純粋科学とはひと味違ったより人間くさいモノとなってきています。工学を推し進めていく上で、まずはこれまで学んできた科学との共通点と相違点を理解しましょう。
Pdf(545KB)


■第4回 災害管理論
防災とは良く聞く言葉ですが、どのようなことか説明せよと聞かれたら、答えられますか?防災の考え方のガイドラインを本講義で示します。これを聞き逃すと、これ以降の講義の内容が極めて曖昧なものとなってしまいます。講義に集中できるように、配布プリントは、空欄を多く設けました。講義に集中し、空欄をしっかりと埋めましょう。
Pdf(2.2MB)


【2013年6月3日】
■第5回 防災政策論
実際の防災政策を愛知県から学びましょう。もう一つ重要な防災に関するパラドックスを紹介します。防災は進む程に災害を進化させるのです。
Pdf(400KB)


■第6回 防災経済学
経済の目で防災に関わる行為を見てみると、思いもかけぬ事実が見えてきます。人助けと思って行う防災支援が、、逆に支援された人々を苦しめる結果となることもあるのです。これもパラドックスでしょうか。
Pdf(1.8MB)


【2013年6月17日】
■第7回 災害の性格
災害とは社会環境 に自然現象が関わることで発生します。自然現象が物理学で理解できるように、社会環境(成長過程)もある規則性を持っていることが前回までの講義で理解できたと思います。よって災害現象も物理統計モデルでマクロ的には記述が可能となるわけです。その記述の結果として、防災の方向性が議論できます。前回(防 災政策論)の話が経済学的視点(人間活動)に主眼を置いた解説でしたが、今回は自然環境に主眼を置いて防災の方向性を考えてみましょう。
 Pdf(1.4MB)


【2013年6月24日】
建物や都市にとっての地震外力(地震動入力)をハザードと言います。これに直接関与する防災への応用を考えるには、ハザードのメカニズムと評価方法を知る必要があります。これについて3回程度を使い、中嶋先生が講義します。
■第8回 地震の基礎
Pdf(650KB)


■第9回 確率論的地震動予測
Pdf(317KB)


■第10回 確定論的地震動予測
Pdf(1MB)


■第11回 地盤増幅問題
Pdf(2.7MB)


【2013年7月22日】
■ 第12回 地震防災
講義は今回が最終回です。地震ハザードのメカニズム解説で時間切れとなってしまいました。最終回は大急ぎで地震防災の解説をします。第1回~第6回で災害管理に関する総論をお話ししていたので、その各論編となります。
Pdf(Risk制御 1MB)
災害年表は下記を参考に。
Pdf(災害史ダイジェスト 13Kb)


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