2003年度 都市防災学特論

資料のダウンロードは終了しました
修士課程1年目を対象とした都市防災学入門コースです。


1.今年度の目標
自治体レベルの地震防災を考える。その基礎となる地震被害評価とそれにもとづく防災行動計画についてRADIUS Projectから学び、各自が設定した都市について実際にRADIUSプログラムを実行し、stakeholderを疑似体験し報告・議論する。


2.進め方
① RADIUS Projectの概略説明
  発展途上国の都市を対象とした被害軽減化プロジェクト
・ 被害評価(想定)の基本的考え方のレポートを輪読し学ぶ。
・ 防災行動計画についてはケーススタディ及び関連論文を輪読し学ぶ。
・ 地震防災の考え方・方法論は輪読を通して学修していく。

② 各人(グループ分け)による自治体評価
・ 評価自治体を選択し、RADIUSプログラムによる被害評価及び行動計画の策定。

③ 評価結果の報告会


3.配付資料
 輪読用に以下の資料を使う。①~⑧は、プリントを配布。⑨は各自ダウンロードのこと。
① 瀬川秀恭・他:カトマンズ盆地における建物被害想定および耐震性の改善に関する検討,地域安全学会論文集,4,183-190,2002.
② 金子史夫・他:カトマンズ盆地における地震防災計画策定の意義と防災管理の枠組み,第11回日本地震工学シンポジウム論文集,2175-2178,2002.
③ C. A Villacis and C. N Cardona: IMPLEMENTATION OF THE IDNDR-RADIUS PROJECT IN LATIN AMERICA, 12WCEE, 0786, 2000.
④ C. A Villacis, et al.: IMPLEMENTATION OF FAST EARTHQUAKE SCENARIOS FOR RISK MANAGEMENT IN DEVELOPING COUNTRIES, 12WCEE, 0796, 2000.
⑤ J.Rynn, et al.: RADIUS PROJECT IN ASIA – COMMENTS FROM THE INTERNATIONAL ADVISORY MEMBERS, 12WCEE,2530,2000.
⑥ Z. V Milutinovic et al.: RADIUS PROJECT IN SKOPJE, REPUBLIC OF MACEDONIA, 12WCEE, 2537, 2000.
⑦ A. Mirjalilov et al.: RADIUS PROJECT IN TASHKENT, UZBEKISTAN, 12WCEE, 2540, 2000.
⑧ T. Rashidov et al.: ASSESSMENT OF VULNERABILITY AND RISK OF LIFELINE SYSTEMS WITHIN THE FRAMEWORK OF THE RADIUS PROJECT FOR TASHKENT, 12WCEE, 2670, 2000.
⑨ Web による配信


4.輪読
1) 発表の班と補足・質問の班を指定します。
2) 両班とも、レジュメを用意し、全員に配布すること。

文献①(発表:A班、補足・質問:B班)
リスク・アセスメントの実例をカトマンズを事例に学ぶ。
特に、以下の点に注意して読むこと。
・ リスク・アセスメントとハザード・アセスメントの違いを理解。
・ 何を、アセスメントするのか。
・ どのようにして、アセスメントするのか。
・ どのような知識データがアセスメントには必要なのか。
・ どのような事実データがアセスメントには必要なのか。
・ カトマンズに特有の条件は何か。
・ 他の地域に適用しようとしたとき、何が問題となるか。

文献②(発表:C班、補足・質問:D班)
上記のリスク・アセスメントの結果から対策提言にどのようにつなげているのかを、実例より学ぶ。

文献⑨
RADIUSの簡易プログラムの考え方を学習し、リスク・アセスメントの骨格部分を理解する。
-Methodology
1.~6.章(発表:D班、補足・質問:B班)
7.~10.章(発表:C班、補足・質問:A班)
-A Simplified Tool for Earthquake Damage Estimation
全班協力して、操作マニュアルを作ること。
以下の点についても、注釈を付けること。
・ 手法について。
・ どこを単純化したのか。
・ なぜ単純化したのか。
・ 単純化したことの問題点は。
文献③~⑧
RADIUSの実例を紹介。
③:発表A班
④:発表B班
⑤:発表C班
⑥:発表D班
⑦:発表A班
⑧:発表B班

2003年度資料ダウンロードサイト

⇦講義用ホームページへ戻る