2014年度 都市防災学特論

大学院・都市防災学特論      開講学期:2学期・毎週月曜日・第4講時(14:45~16:15)
C208室

講義題目 建築情報学(確率論の基礎)
責任教員 岡田成幸(工学研究院 建築都市空間デザイン部門)
担当教員 岡田成幸:okd@eng.hokudai.ac.jp
     中嶋唯貴:nakashima@eng.hokudai.ac.jp
科目種別 工学院専門科目
授業形態 ゼミ形式(受講生に担当の章を割り振り、各自指摘された各章の要点を開設し、質疑を行う。)
単位数  2単位
対象年次 MC1 ~DC3

授業の目標
これからの社会を動かすキーワードは情報である。情報の価値にはレベルがあり、情報工学ではこれをDIKWヒエラルキーと呼んでいる。最下位レベルはDataであり、事象から抽出されたままの評価されていないメッセージを言う。このレベルではセンサーやフィルター等を通しての取得(モニタリング)方法がテーマとなることが多い。Dataを加工処理することで意思決定に役立つInformationに変換される。意思決定者へのメッセージであり、意思決定内容の明確化がそのプロセスにおいて重要な作業となる。その上位にあるKnowledgeはInformationを分析し傾向などを見いだした普遍的な価値を言う。所謂一般法則の導出に代表される。最上位のWisdomは次の意思決定に進むための様々な解決力を持つ深い理解を意味する。建築工学・建築学において情報をどのように解釈しどのように扱っていくべきなのか、本講義を通して考えを深めてもらいたい。
 今年度は特にInformationまたはKnowledgeの段階で不可欠な確率論を扱う。事象は必ずある不確定性を持って発現する。事象の解釈や評価そして将来予測を支える理論は理想条件下における近似モデルを扱っているに過ぎない。現実に発現する事象は必ず理論とは乖離している。この不確定性に基づく乖離現象をモデル化することが確率論である。講義の後半において、学んだ確率論の応用例として構造設計に関するリスク評価及びそれに基づく意思決定問題を扱う予定である。今年度は構造系を例題として確率論の基礎を学ぶ。但し、確率論は計画系においても重要な概念であり、計画系学生においては、自分に関わる領域の例題を見つけてくることを推奨する。

テキスト 
柴田明徳:確率的手法による構造安全性の解析、森北出版(2005)

参考書 
日本建築学会編:事例に学ぶ建築リスク入門(2007)
青木義次:建築計画・都市計画の数学、数理工学社(2006)

授業計画
◇10/6 第1回:イントロダクション
受講生には配布資料として「岡田・中嶋:モニタリング技術が防災の形を進化させる、AIJ名古屋大会構造PD(2012)」と「斎藤知生:健全性診断手法を用いた建物のリスクマネジメント、事例に学ぶ建築リスク入門(2007)」を追って配信する。前者は建築領域における新しい情報の扱い方について触れたものであり、後者は意思決定(構造的損傷度評価)において確率論を導入した見方の重要性を端的に指摘したものである。これらを読み、情報の扱い方と確率論の意義について理解を深めてもらいたい。

◇10/10 受講受付締切
以下の形式で、受講メールを岡田・中嶋にメール送付のこと。
・学生番号
・氏名
・所属(専攻、研究室、担当教員)
・卒論テーマ・内容梗概
・現在の研究テーマ
・学部講義で受講した、地震または防災関係の講義

◇10/27頃 授業計画を受講生に配信予定。
以降の連絡はメールを通して行うので、日常的に目を通すアドレスで受講メールを送信のこと。なお、メールには容量の大きな文書ファイルを添付することもあるので、容量制限の厳しくないアドレスを利用のこと。

参照ホームページ
講義ニュースを受講生全員にメールで配信するほか、講義用ホームページを開設し、公開する予定。
http://friuli-as.eng.hokudai.ac.jp/Okd/Levtures/My_Lecture.htm
または、【岡田成幸】で検索し、{Top Page}→{講義用ホームページ}→{都市防災学特論 2014年度}

オフィスアワー メールにより質問を常時受け付ける。

講義資料パケット:ここから資料をダウンロードのこと。IDとパスワードが必要です。



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